マリポーサの用途は通勤(駅まで)と買い物です。買い物は会社帰りとか休日です。
考えてみるとこのような使い方では半分以上が夜間の走行になるような感じですね。
先代の自転車・アルベルトはハブダイナモで、この便利さの右に出るものはない
と思いました。マリポーサはママチャリというよりクロスバイクのカテゴリーだったためか、
バッテリーライトが付属していましたがハブダイナモの設定はありませんでした。
アルベルトから移設しようにも、マリポーサ・カルバは26インチなのでアルベルトの
27インチホイールは使えません。
ブリヂストンのカタログ(業務用)を自転車屋で見せてもらうと26インチの
ハブダイナモホイールが載っていたので一緒に注文しました。
今から二年前、マリポーサが来てすぐにフロントホイールをハブダイナモに交換したので、
ノーマルのフロントホイールがひとつ余りました。また、アルベルトを廃棄する時に
ハブダイナモは取っておいたので、これとノーマルのリムでホイールを組むことにしました。
タンジェント組みだとスポークの長さがよく分からなかったので、ひとまずラジアルで
組んでみました。そのうち装着してみようとずーっとほっといていました。
(ママチャリにラジアル組みは良くないことは分かっていたのですが、前輪だし、
リムブレーキだし…)
そして一年くらい前になりますが、今度はリムを交換したくなってリム2本とスポークを
仕入れました。スポーク長はメジャーで測って272mmと決めました(とりあえずフロント)。
ママチャリ用のリムとかって安いんスね。
でもなかなか作業できずにそのままになっていました。
ところが最近、ミニベロを物色していて「サイクルハウスしぶや」の店長さんと話した時、
ママチャリにラジアル組は絶対やめた方がいい、一応走れても耐久性がまったくない、
との助言を受けました。
ということで、一年前に手に入れたリムとアルベルトの中古ハブダイナモで、やっとこさ
ホイールを組んでみることにします。現行のリムがブレーキでかなりレコード状態に
なっていることもあるので。
リムはアラヤのKP-80/26F36S(意味はKP-80シリーズ・サイズ26×1-3/8WO・
フレンチバルブ仕様・36穴・シルバー色)、スポークはホシのステンレス#14-272mm
(ブラスニップル付き)。
アラヤのHPを改めて調べましたが、現在はフレンチバルブ仕様はなくなっている
みたいです。購入したちゃり王でも注文不可になっていました。まあ、ちょっと工夫すれば
大きいバルブ穴でもフレンチバルブを使っちゃいます。現在がそうです。
チューブはパナレーサーからまだ出ています。
さて、タンジェントでホイールを組む、なんてぇことは当然やったことありません。
「ロードバイクの科学」とかネット情報を参考にして組んでみます。一番気になっていた
スポーク長さはどうやらオーソドックスな6本組みなら行けそうな感じです。
まずラジアルで組んでいたホイールをバラします。一度も走りませんでした。
このとき使った250mmのスポークはゴミ箱行きになっちゃうかな。
ラジアルと違ってタンジェント組みはややこしいです。最初全てのスポークを
ハブに通してから作業を始めましたが、どこを持っていいのやら分からず、
ちょっと動かすと抜けるし、太ももに刺さってくるし、にっちもさっちも行かなくなりました。
ハブダイナモなので重量があるのも扱いづらい一因かもしれません。
手が36本くらいあれば何とかなったかも分かりませんが。
ハブフランジのスポーク穴には、内側からと外側からと交互にスポークを通します。
外側からスポークを差し込むと、刺さる方向はある程度決まってしまうので、
既に張ったスポークに邪魔されて身動きが取れなくなってしまいます。それに対して
内側から差し込んだやつは外側に出てくるので自由に動かせます。
このことに気付いて、まず最初に外側から差すスポークを全部張りました。
残りの半分は、あや取りするため多少グイっとさせますが、ま、許容範囲でしょう。
正式にはどうすりゃいいんでしょうかね。
でもそんなこんなで無事ホイールっぽくなってきました。
次に、見た目でスポークのねじ込み量が同じくらいになるようにニップルを締めると、
ちょっとテンションが掛かってきました。センターゲージで当たってみると結構ずれてます。
センターが出る方向に縦・横の振れを取っていきます(最初は張る方向だけ)。
ある程度振れが取れたらスポークをグイグイ握ったり、一旦振れ取り台から外して
体重掛けたりしてなじみを出して、さらにセンターを出しながら横振れ取り・縦振れ取り…
これを3回くらい繰り返しました。
振れ取り台はミノウラ製。(こう言うと大変失礼なのですが)剛性は笑っちゃうほどです。
回す時に注意しないと撓みます。これはハブダイナモだからかも知れませんね。
コギングトルクをかなり感じますから。
そういうことを理解した上で使うものだと思っているので、それでもいいんです。
在るのと無いのでは全然違うでしょう。
見よう見まねで試行錯誤、6本組み(3クロス)・イタリアン組み(たぶん…)のホイールが
出来上がりました。
張力はあまり気にしないで、ニギニギした感覚だけで組みました。
揃えようとも思いませんでした。揃えれば絶対に振れが出るでしょうし。
出来上がり後に測定してみると平均96kgfくらい(86~107)でした。
これはホイールのみの数値で、チューブ・タイヤをつけて空気を入れて測ると、
5kgfほど低くなりました。
現在装着のホイールを測ってみると、平均値は似たようなものでしたが、
明らかにバラつきが大きく70~120kgfでした。
ロードだと走るたびに空気圧はチェックしますが、
ママチャリはおろそかになります。空気入れるのは2~3ヶ月毎かな。
現在タイヤはシュワルベのマラソンを装着しています。
適正空気圧は3.5-6.0Bar。入れるときは5.5Barまで入れますが、
次に入れるときには大抵3.0Barくらいになっています。
さすがに全然ちがいますね。
空気圧は高いほうが走っていて気持がいいことは確かなんですが、
カゴとかドロヨケとかスタンドとかが賑やかな音を立てるし、
カゴの中のお弁当が飛び跳ねるから、最低ラインの空気圧がママチャリの「適正」
かもしれません。